コスタリカ：生きた学校

コスタリカでの体験は、それだけではありません。オスティオナル保護区のような保全プロジェクトでは、7月から11月にかけて何千匹ものウミガメが産卵のために海岸にやって来ます。訪問者は、その時期にウミガメの放流に参加することができます。

もう一つの例は、太平洋岸のグアナカステ州プンタ・イスリータで実施されているアカコンゴウインコの絶滅防止プロジェクトです。このプロジェクトでは、訪問者はこれらの象徴的な鳥を絶滅から救うための取り組みについて学ぶことができます。これらの活動は、若者が自然を大切にし、守る気持ちを育むきっかけにもなります。

火山は、この国の地質学的・生態系的変遷を静かに見守る証人であり、コスタリカのあらゆる場面で目にすることができます。火山は雄大なだけでなく、重要な役割を担っています。火山灰は土壌を豊かにし、この国の肥沃さと豊かな生物多様性に貢献しています。

特徴的な円錐形をしたアレナル火山は、地質学的サイクルを学ぶための絶好の出発点です。現在は休火山ですが、周辺には遊歩道が整備されており、固まった溶岩流を観察したり、プレートテクトニクスの仕組みについて学んだりすることができます。

リンコン・デ・ラ・ビエハ国立公園では、五感を刺激するユニークな体験ができます。噴気孔や沸き立つ沼でのウォーキングのは息を呑むほど美しいだけでなく、地球内部の熱を体感できます。この公園は、火山活動がどのように景観を形作ってきたのかを探求したい、冒険好きな家族連れに最適です。さらに、世界最大級の活火口を持つポアス火山では、斜面をハイキングすれば、噴火が気候や周囲の植生にどのような影響を与えたかを理解することができます。

よりインタラクティブな体験を求める方には、コスタリカ火山地震観測所（OVSICORI）のような施設があります。ここでは、火山とその関連現象がどのように監視されているかを学ぶことができます。テノリオ国立公園の溶岩洞窟では、洞窟探検を通してユニークな地下世界を体験できます。 

コスタリカでは、水は生命の源であるだけでなく、学び、繋がりを育む場所でもあります。

世界屈指のラフティングスポットとして知られるパクアレ川でのラフティングは、刺激的で学びの多い体験を提供します。急流を下る中で、通常はアクセスできない地域を流れるパクアレ川ならではの、鳥や植物などの生態系を垣間見ることができます。これは、単なるエクストリームなアクティビティではなく、人が一瞬でも川の一部となり、生態系における川の重要な役割を理解する機会となるのです。

海上でも冒険は続きます。トルトゥゲーロ国立公園はウミガメの産卵地として最も有名です。カウイータやパパガヨ湾の島々といった場所では、シュノーケリングやダイビングで色彩豊かで躍動感あふれる海中の世界を堪能できます。熱帯魚やウミガメが生息するサンゴ礁では、ダイビングやシュノーケリングで水中の生態系を探索することができます。さらに、ドレイク湾では、イルカやザトウクジラの生態を研究する教育プロジェクトに参加し、気候変動がこれらの種に与える影響について学ぶことができます。