コギの道

コギ族は数千年もの間、サンタ・マルタのジャングルに暮らしてきました。外から見ると、私たちが故郷に閉じこもっているように、彼らはジャングルに閉じ込められているように見えるかもしれません。しかし、彼らの文化は、どこにいても自由を感じさせてくれます。

ジャングルを縫うように伸びる広大な小道と石の階段を抜けると、「古代都市」として知られる遺跡に辿り着きます。今では廃墟となったこの遺跡は、かつて支配的だった文明と生活様式の痕跡です。 

コギ族の人々は、土地の売買などは考えません。鉱業、森林伐採、汚染をもたらすものはすべて地球の敵です。今日、人類は家に閉じこもり、経済活動は停滞しています。空気はかつてないほどきれいになり、動物たちはかつて失われた地域に再び生息し始め、農業は現代において私たちの生存にとって最も重要な産業の一つとなっています。コギ族の人々は、地球は癒されつつあり、母なる地球の声に耳を傾けなければならないと言います。

気候変動、資源の管理、あるいは「何も返さずに何かを得る」という私たちの態度がこれまで以上に問題となっているこの時代に、彼らコギから得たものが私たちにとって役立つかもしれません。

私はコギの村々を訪ね続けましたが、そのうちの一人の村長から特別な許可を得て、正式な儀礼に従って迎え入れられました。私は感謝の印として、米、豆、果物、そしてマッチを持参しました。 

アルーナの神秘的な世界

コギ族の村には、思索のために特別に使われる石の椅子があります。考えるための椅子です。人目につく場所にありますが、白昼堂々と人前で考えることをためらう人はいません。

あの椅子に座っている人たちは、誰も邪魔されたり、気を散らされたりしていません。一体何を考えているのでしょうか？答えは、「支払い」です。

支払いとは、地球から何かを受け取ったり、得たりしたことと引き換えに、地球に何かを捧げるという考え方、形、あるいは具体的な行為のことです。支払いをするためには、まず自分が地球から何を受け取ってきたのかを知らなければなりません。こうして、豊かさと感謝の文化が生まれ、同時に、バランスに対する強い意識も育まれます。

必要以上に奪い取らず、その後は地球のバランスを取り戻すために返すのです。受け取る以上に与えることも、与える以上に受け取ることもできません。これがアルーナの神秘的な世界、世界の調和と創造性のバランスです。